2013年1月31日木曜日

森の妖精


かなり冷え込んだようで車のフロントガラスが見たことのない凍り方をしていた。撥水処理をした直後は水滴が比較的一定の間隔で並ぶので、夜露が鱗状に広がる過程で凍って出来たのかもしれない。だからといって毎日見られる訳でもないので、一定の条件が揃ったんだろう。
毎日見られる訳でもないといえば、足跡だけ残して姿は見えず、な獣はいろいろといるみたいなのだが、先日は日中に偶然キツネが川を渡ってくるのを目撃して、おおよそどの足跡がキツネのものであるのかがわかった。それ以外にもよく観察してみると大小色々ある。お腹(?)を引きずったような跡もあるし、大きさの割に小股なのも。一直線にならんでいたり、間隔が不定だったり様々である。と、そこへテンが現れた。でもこれは体重が軽いのか、冷え込んで堅く締まった雪のせいか、足跡がつかないのでまるで突然そこに姿を現したように見える。テンはもっと黒っぽいものを想像していたが、調べてみると冬になると黄金色に変わる「キテン」という個体がいるのだそうだ。こいつはまさにそのキテン。「森の妖精」とも呼ばれるそうで、確かに突然足跡もなく現れたその様子は不思議なものだったようだ。見つけた家内によると飄々と暢気に遊んでいたようで、夜行性で警戒心の強い印象とは正反対で、まあそれだけこのあたりが動物たちにとっても平和な環境なのかと思うと嬉しくなる。さて、この足跡はどなたのものでしょうかね?



2013年1月29日火曜日

元祖映像装置

今シーズンは初雪も遅くひょっとして暖冬かな?と思ってたら、近頃急にドカドカと降るようになった。とはいえ、「よく降ったね〜」と近所の人達と雪かきさえすれば雪害というような量ではないので、むしろ美しさを楽しめるのが嬉しい。町中に暮らしていると日が昇って人が活動を始めた途端に景色は惨憺たるものになるが、山の中だと朝日に輝くつららや小鳥や獣の楽しそうな足跡が点々と続いている景色は、時間が経っても美しいままだ。少し気温が上がってくると少しずつ雪や氷が溶け出してゆっくりと姿を変えてゆく。「白い時間」とでもいうようなゆっくりとした時間の変化を、昔の人は雪見障子という枠に収めてまさに「映像」として楽しんだのだと思う。ちょうど仕事場のロールスクリーンを新調したところで、左右に振り分けていたのが奏功して、ちょっとした雪見障子気分。静かに仕事をしていてふと気づいたら、セキレイのオンステージが始まってた。



2013年1月20日日曜日

銘品


去年よりは暖冬傾向かと思いきや、今年は一気にドカッと積もった。あまりの勢いに、すわ、除雪機(エンジンなやつ)購入か!と色めきだったが、少し冷静になってみると近所で誰も使ってない。。ということは人力でも結構効率よく除雪できるモノがあるのでは、と探してみたらこれが。なんでも新潟の豪雪地帯では定番中の定番の銘品として絶賛されているらしい。その名も吉鉄スノーダンプ。名前のとおり材質は鉄。頑丈なパイプ溶接でビクともしない。最近は衝撃に強く寒さにも比較的強くて軽いポリカーボネート樹脂製のものが人気なようだが、新雪には良くても、零下で一晩経ったカチカチの根雪には歯が立たない。その点、これの先端は注意書きがあるくらいに鋭利で、まさに刃物のようにサクサクと堅く締まった雪を塊に切り出してくれるのだ。あとはソリの要領でスルスルと移動させれば良し。自重が7.5kgほどあるのだが、この重量がかえって効いている。雪を切り出す際にザクっと差し込む時の勢いも重量あればこそだし、雪をのせて滑らせる際にも安定感に一役買っているのは明らかだ。スコップ式と違ってすくい上げて投げるという動作がなく全身の筋肉を使うので腰にも無理な負荷がかからず確かに効率よく作業ができた。確かに銘品。いつもの面積が1/3の時間で出来たということは3倍のスピード!ってことは赤く塗らなくては!!