2012年12月23日日曜日

レンブラント光線


 我が家の東側はこのあたりで「イグネ=家久根」と呼ばれるいわゆる暴風のための屋敷林が広がっている。泉が岳からの吹き下ろし対策としては屋敷の西側に家久根が配置されることが多いようだが、この家久根の東側にはすでに家はなく、我が家にとっては配置が逆になるのだが、それでもこのあたりで渦巻く谷風をうまく減衰してくれていると思う。一方で、朝日を遮ってしまうので、この季節は朝方の暖まりが遅くて痛し痒しといったところだ。
 屋敷林というだけに、家久根は屋敷の大きさに合わせて作られる。当然大きな屋敷には大きな家久根が必要で、屋敷林はその家の格式を表すシンボルとも言える。一部を燃料などの用材に利用するものの、全てを失うことに対しては非常な抵抗感があるそうだ。この家久根だけが残っているのもそういう貴重な扱いがそうさせたのかもしれない。
 この時期になると周囲の広葉樹が落葉して木立の中まで朝日が差し込むようになる。小学校の理科の時間に太陽は平行光だと習ったときに、こうしたどう見ても放射光にしか見えない景色はどう説明されるでしょう?という質問に、たしか、距離が十分に遠いから証明できるほどには平行にならないのでは?と答えたことを思い出した。5年生だったと思うが、今から思うと高度な質問をする先生だった。

0 件のコメント:

コメントを投稿