2011年12月5日月曜日

漆の実でコーヒーブレイク

 先日、山形に漆の実を取りに行ってきた。漆の実は主に馬の飼い葉に入れて強壮剤として使われてきた。他にも昭和30年代頃までは蝋燭や鬢付け油にも使われていたという。もちろん今やほとんど生活に関係するものとしては使われなくなったが、なんでも種の部分でコーヒーが飲めるというので、日本漆総合研究会の蜂谷哲平さんのご案内で山に入ってきた。
県庁で待ち合わせの後すぐそこに見えている山まで車で約15分、さすが山形というだけあって山に囲まれた典型的な盆地であっという間に現場の里山に到着。この市街から里山まであっという間、という感覚はとても京都人にとっては自然な感覚だ。
漆の実は成るものと成らないものがあり、それが男木・女木に依るというわけでもないらしく、さらに今年は成っても来年は成らない、など、なんとも神秘的?なものらしい。高枝ばさみでちょきちょき、あるいはよじ登ってポキポキ枝ごと取ってとって2時間ほどで広げたブルーシートがいっぱいになった。このあと専用?の洗濯板のような道具で実の件の蝋の部分をごりごりと削り落として種だけをより分ける。その後手鍋で煎ってミルで挽いたらあとはまさにコーヒー然とパーコレーターやドリップで淹れる。味はう〜む、なんとも雑味全開というかエグ味というか、かなり独特ではあるものの、香りは十分に芳醇で香ばしく、アウトドアということも手伝ってなかなかの風情でした。煎り方や淹れ方の工夫でもっと美味しくなる余地はあるそうで、産地では喫茶店で季節限定で飲めるところもあるらしい。あ、漆の実のコーヒーといってもこれを飲んでもかぶれませんのであしからず。







0 件のコメント:

コメントを投稿