
設置が終わってから気づいたこと、そう、「管」なのでここから虫やネズミが出入りできてしまうのだ。ふさいでしまうと「伝声」できないので、内部になにがしかのネット状の虫除けが必要となる。ユニットと管の接合部でガーゼを挟んで対応しているが、もっと積極的にプロテクトしつつ、逆にそれをデザインの一部としてしまおう、ということで、粗めの不織布のような柄のエッチング板(真鍮の板の一部を腐食させたもの)を作って朱漆塗りとした。声の出入口、まさに「口」のイメージで。
さて、その「伝声」具合だが、室内のユニットのまさにそこに小さな人が立って話しているようなとてもクリアで瑞々しい音質なのだ。電気式のインターホンとは全く違う、リアルな波動としての声が聞こえるのだ。そしてそれはとても楽しい体験で、近所の子供がイタズラしたくなるのもよく分かる。
難点は初めての人にはそれがなにか分からないということ。ここからお話しください、みたいな張り紙もしたくないし。宅配の人も最初は分からなかったけど、もうすっかり楽しみにしてる人もいて、まあとにかく伝声管があるおかげでコミュニケーションがとても促進されて楽しいのです。
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