2013年3月16日土曜日

天然版杉本博司

ここ数日で一気に気温が上がりだした。今日は日中12度もあり、さすがの我が家の「秘境」も最期の時を迎えようとしていた。ここは毎年豪快なつららが見られるところで、一番寒い時期にはせり出した岩の先端から川面までの約3mを縦に繋ぐ氷柱が出来るほどだ。このあたりの岩は花崗岩が風化した?ような質感で、表面から鱗状にボソボソと剥がれてゆく。雪解けによって年々表面が削り取られていっており、今年は氷柱の付け根から一気に崩れ落ちたようで、直後だったらしく、割れた断面がくっきりとまるでガラスの塊のようだ。つい先日杉本博司の展示を見てきたが、ひょっとすると、ガラスの作品もこうした天然の造形が原風景なのかも知れない、と思わせるようなどこかしら神秘的な佇まいだった。春が来た。

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